「メキシコとの国境に万里の長城をつくる」。そんな不動産王の人気に、米国政治が戸惑っている。急進の影にあるのは、有権者の「怒り」だ──。

「アウトサイダー」に中高年の白人が期待

2月23日夜、ラスベガスのカジノ兼リゾートホテル「トレジャー・アイランド」では中高年の白人有権者が長蛇の列をつくっていた。アメリカ大統領選挙のネバダ州共和党党員集会で圧勝したドナルド・トランプ氏(69歳)の勝利集会に参加するためだ。

(写真=時事通信フォト)

「腰痛持ちだから」と言ってスロットマシーンの椅子に腰かけて入場の順番を待っていたラスベガス出身のアデル・プールさんは「彼なら、政治家が解決できない問題を解決できる」と話す。

「みんな、彼に首ったけ。知的でパワフルで、有能なビジネスマン。政治家はウソばかりで、もううんざりよ」