まっすぐに相手に向かっていく姿勢
現在は、国内はもちろん、海外でも公演をする。年間の観客動員数は、120万人をこえる。木下氏はこの40数年、アーティストや演技内容、音楽、照明、施設などの改良を繰り返してきた。社員の採用、定着、育成にも力を注いだ。
「一流のものを観て、感性を磨くようにしています。一流を知らないと、一流のものを提供することはできません。映画のタイタニックは好きですから、何度も観ます。多くの人が感動したものには、ヒントが必ずあります。
平安神宮の春の桜も、きれいですね。機会があるごとに、観るようにしています。宝塚や東京ディズニーランドの演出やプロデュースなどに関わる先生からも、貴重な話をお聞きします。一流のアーティストや調教師などのスタッフからも学ぶようにしています。京セラの稲盛名誉会長やスズキの鈴木会長、ヨドバシカメラの藤沢社長など、一流の経営者ともお会いし、ご指導を受けています。
剣道でいえば、正剣。まっすぐに相手に向かっていく、正々堂々さや誠実さ。それを大切に、前へ、前へ進んでいきたい。Truth is the best policy.(真実は最善の政策)。メッキをぬって、誤魔化してもだめですよ。本物が残るのですから。木下サーカスは、本物であり続けたいと思います」