韓国のサムスン、中国のハイアールなどと比べて今、日本の製造業に元気がない。今後、日本が力強さを取り戻すための答えの一つが、電池、磁石、半導体など“日本発の技術”の活かし方だ。その最前線をリポートする。
吉田博一●エリーパワー社長。1937年、東京都生まれ。私立麻布高校卒、61年慶應義塾大学法学部卒業後、住友銀行(現三井住友銀行)入行。ロンドン駐在、96年副頭取を経て97年住銀リース(現三井住友ファイナンス&リース)社長に。慶應義塾大学政策メディア研究科教授などを経て、2006年から現職。
大和ハウス工業やシャープなどが出資する蓄電池製造のベンチャー企業、エリーパワー(東京・品川)。3.11の東日本大震災を契機に、移動式大型リチウムイオン蓄電池「パワーイレ」の引き合いが急増している。
パワーイレ一台で最大1000ワットの消費電力に対応することができ、パソコンなどOA機器だけでなく、冷蔵庫などの大型家電の電力として利用することも可能。蓄電能力は2キロワット時にのぼり、一般家庭の1日の平均電気使用量(10キロワット時)の2割程度をまかなうことができる。現在、エリーパワーはオフィスや工場などの法人向けに月3万6000円のリース契約による販売をしている。今秋には家庭電源用としても売り出す計画で、価格は100万円台後半を見込む。
ここから先は有料会員限定です。
登録すると今すぐ全文と関連記事が読めます。
(最初の7日間無料・無料期間内はいつでも解約可)
プレジデントオンライン有料会員の4つの特典
- 広告非表示で快適な閲覧
- 雑誌『プレジデント』が最新号から読み放題
- ビジネスに役立つ学びの動画が見放題
- 会員限定オンラインイベント
