リチウムイオン電池を発明したのは、旭化成だが、実際の商品化に世界で初めて成功したのは、ソニーである。その開発の中心的な役割を担ったのは西美緒(にしよしお)・元マテリアル研究所長。87年初めから研究開発に取り組み、ほぼ4年後の90年暮れに製品としての完成をみた。
電池の研究は、西と新入社員2人の計3人でスタートした。正極はグッドイナフ教授のコバルト酸リチウムという避けることのできない材料が存在していたため、負極にどのようなカーボンを使うかが商品化へ大きなカギを握っていた。
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(大沢尚芳、永野一晃=撮影 AFLO)

