男と同じように指導していいのか、どうしたら成果を出してくれるか。「先進企業の管理職たちが」女性マネジメントのコツを伝授する。
部門間異動と同じ程度ととらえるべき
日産自動車●大隅裕之さん
部門間異動は社員のキャリアを充実させるために重要ですが、異動先ですぐに活躍できるわけがありませんから、最初、本人は苦しみます。それをカバーしなければならない受け入れ先も戦力低下を余儀なくされます。でも企業にとってはやめられない。長い目で見れば、本人の成長にとって確実にプラスになりますし、実際、会社にもその恩恵が跳ね返ってくるからです。出産や育児によるブランクも同じと考えるべきではないでしょうか。
育児休業を取る、復帰しても時短勤務を余儀なくされるなど、当然仕事にブレーキがかかります。でも、それをやることで時間内に仕事を終わらせる工夫が生まれるかもしれませんし、そんなふうに頑張っている女性上司の下についた女性社員が「出産してもこういう形で働けるなら、私も頑張ってみよう」と思ってくれるかもしれません。本人や組織のパフォーマンスは一時的に落ちるかもしれませんが、これらは長期的に見れば「いいこと」でしょう。
日産でも男性の数が多い製造部門などではまだまだですが、女性の多い商品企画やマーケティング部門では、こういう認識が違和感なく受け入れられるようになっています。
大隅裕之●日産自動車
人事本部グローバルタレントマネジメント部キャリアコーチ
「女性管理職比率は8年で4倍」
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