――今後、何に取り組むのか?
【林】私の最大のミッションは、純粋に企業価値と社員満足を上げていく組織をつくること。それが顧客からの信頼回復にもつながる。
また、グループの中期経営計画では「One MIZUHO」を標榜し、持ち株会社の下で、銀行、信託、証券がシームレスに顧客満足の機能を提供していく戦略が打ち出されている。しかし“現場力”はまだ強化の余地がある。従来の営業店統廃合による人員削減などの影響もあるだろうが、顧客のニーズにしっかりと応えられる営業力をつけたい。
――具体的には?
【林】顧客からの評価が高い優秀なベテラン支店長の経験を店舗運営に生かすために、1~2カ店にとどまらず、3カ店、4カ店と活躍していくような場をつくりたい。業務の多様化で営業店のマネジメントはどんどん難しくなっており、複数店の支店長経験が武器になるはずだ。
また、女性社員の登用を推進していきたい。今年はじめて女性の執行役員を一人起用したが、まだまだ十分ではないと思う。安心して仕事と家庭が両立できる制度を行内に整え、彼女たちの視点を経営に反映させるのも私の使命だと考えている。
みずほ銀行代表取締役頭取 林 信秀
1957年、岐阜県生まれ。80年、東京大学経済学部卒業、富士銀行(現みずほ銀行)に入行。2002年みずほコーポレート銀行国際企画部次長、13年みずほ銀行副頭取などを経て、14年4月から現職。
1957年、岐阜県生まれ。80年、東京大学経済学部卒業、富士銀行(現みずほ銀行)に入行。2002年みずほコーポレート銀行国際企画部次長、13年みずほ銀行副頭取などを経て、14年4月から現職。
出身高校:県立岐阜高校
長く在籍した部門:国際業務部門
座右の書(または最近読んだ本):『政治の代償』
座右の銘:百折不撓
趣味:読書、散歩、サイクリング
(岡村繁雄=構成 澁谷高晴=撮影)