――まさに、ナンバーワンブランドの強みを発揮した王道の戦いといっていい。しかし、4月からは消費税率がアップする。

【小路】常に市場の拡大と新分野の創出を経営の基本に置かないといけない。若者のアルコール離れやヘビーユーザーの消費減が指摘されるが、縮小するマーケットで競合他社とシェア争いをしていたのでは会社は疲弊してしまう。そうではなく、ポテンシャルのある市場で、価値の提供競争をライバルとして、互いに切磋琢磨するべきだ。それなら消費者も歓迎するし、市場も活性化するはずだ。

新分野の創出は、当社が標榜する“総合酒類企業”という視点から取り組むべきテーマである。アサヒビールグループの総合力を発揮してオンリーワン商品をつくる。カゴメの果汁加工の技術協力を得てビアカクテルとして売っている「レッドアイ」などはその成功例だろう。

消費増税については、そんなに心配していない。もちろん、4、5月は買い置きの反動で一時的に落ち込むだろうが、1年を通してみれば大きく影響は受けないと思う。むしろ、増税による可処分所得の減少がアルコール類の買い控えにつながるほうが心配だ。だが、ピンチはチャンスでもあり、だからこそ商品力が大切になってくる。

アサヒビール社長 小路明善
1951年、長野県生まれ。青山学院大学法学部卒。75年アサヒビール入社。人事戦略部長などを経て、2001年執行役員。03年アサヒ飲料常務、05年アサヒビバレッジサービス社長兼務。07年アサヒビール常務。11年アサヒグループHD設立と同時に事業会社アサヒビール社長に就任。
(岡村繁雄=構成 澁谷高晴=撮影)
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