経済安全保障で効く「見えない強さ」

ほとんど目立たなくなっているとはいえ、日本の川上への移行は強力だ。世界中に依存関係を生み出し、経済安全保障が懸念される現代において強さの源泉となっている。東アジアだけでも、2000年から2020年にかけて、韓国と台湾は対日貿易赤字が拡大し、中国は対韓国、対台湾の貿易赤字が拡大している。

国際貿易データや財務省貿易統計を見ると、こうした赤字は、中間製品や最終製品に使うために日本から先端技術の素材や部品を購入していることに起因することが確認できる。

シリコンマイクロチップ
写真=iStock.com/GoodLifeStudio
※写真はイメージです

こうした強い依存関係に加えて、新たに登場したディープテック(科学や工学の深い知見に基づく技術)の領域でリーダーシップをとれれば、ファクトリー・オートメーション、スマートシティ、空飛ぶ車、ビジョン(画像処理技術)、センサー、ロボット工学など、伸びているデジタル・トランスフォーメーション(DX)産業の多くで日本はパイオニアの地位につけるだろう。

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