優秀な留学生が「日本最難関」へ
最近、中国の若者と話していると、「日本で就職し、できれば永住権を取得したい」と考えている人が多いことに驚く。それは、データにも表れている。出入国管理統計(フローデータ)によると、2025年、留学目的で中国から新規に入国した人は、前年比8%増の4.7万人と増加傾向は鮮明だ。
そうした傾向は、JASSO(日本学生支援機構)の外国人留学生在籍状況調査からも確認できる。2016年の中国人留学生数は約9.8万人だった。コロナ禍による落ち込みを挟み、2023年は11万5493人、2024年は12万3485人、昨年は13万1097人と確実に増えている。
中国から、難関大学を目指す層も厚みを増した。留学生向け予備校の最大手だけで、2026年度入試の東京大学合格者は55人に上った。都内には、中国系の予備校や飲食店、不動産店が集まる地域も形成されている。
日本で学び、日本で働くという選択肢
また、留学した後、帰国せず日本で就職する人も増えている。留学生が就職のために在留資格の変更を申請し、許可された件数から読み取れる。中国籍の許可件数は、2012年の7032件から2024年には1万4511件とほぼ倍増した。
永住権を取得する人も増えた。2012年末時点で、中国籍の永住者数は19万1958人、中国籍在留者に占める割合は29.4%だった。興味深いことに、コロナ禍の間も永住者の増加率に大きな落ち込みは見られなかった。2025年末の永住権取得者は35万7565人、前年比で4%増えた。
留学、在留、永住のデータを見ると、日本の難関大学を目指し、そのまま日本で働く道を選ぶ若者が増えていることがわかる。中国では、受験競争が非常に苛烈だと聞く。過度な競争を避けつつ、選択肢を増やそうとする意図が窺える。
中国籍の高度専門職も、2015年の約1000人から昨年の2.2万人と急増している。永住者の増加からは、わが国での就職が一時的な出稼ぎではなく、日本に生活の基盤を築こうとする意図が読み取れる。中国で、将来の展望を描きにくくなった若い世代が、日本にチャンスを求めて来ているといえるだろう。

