「安住は落選したが、西田はいまも幹事長のままだ」

「立憲系は、当時の野田佳彦代表と安住淳幹事長、馬淵澄夫選対委員長の3人がA級戦犯。その責任は重大だ。公明系は、斉藤鉄夫代表と西田実仁幹事長の二人だろう。野田と斉藤は代表を辞任したが、どちらもそれぞれの新党に参加している。これではケジメにならない。二人の幹事長のうち、安住は落選したが、西田はいまも幹事長のままだ。選挙に負けただけでなく、野党の流動化まで進めてしまった。しかも誰も責任をとっていない。これで次のステージに行こうと言われても誰もその気になれないだろう」

公明党の西田氏
公明党の西田幹事長(写真= Senado Federal from Brasilia, Brazil/CC-BY-SA 4.0/​Wikimedia Commons)

公明党側にも厳しい声がある。ある地方議員は、西田幹事長の続投は信じられないと怒りを押し殺した声で言った。

「中心になって新党をまとめたのは西田幹事長だ。参院立憲との交渉で最終的に破談になったことの責任者も西田氏だ。結果責任を考えれば、西田氏が続投することは到底受け入れられない。党内だけではなく、自民党とも話が出来なくなっている。地方議員は、もともと自民党と関係を切りたくないと思っていたが、この状態で昔のように寄りを戻そうといっても相手にされませんよ」

7日、公明党の岡本新代表が衆院本会議で高市早苗首相の所信表明演説に対する代表質問に立った。

岡本新代表は高市政権とどう向き合うのか

外資系金融機関出身の政策通の岡本氏らしく、具体的な経済政策の提案も交えて、高市政権の政策の問題点を分かりやすく指摘して見せた。

ただ、問題になっている簗和生農水相が衆院選で、首長が自身を支持しなかった地元2市町の道路予算を「カットした」と発言した問題の追及は、はっきりいって迫力不足、物足りない印象だった。岡本氏としても、高市政権とどう向き合っていくのか、まだ手探りの段階なのだ。

巨大与党と依然高い支持率に支えられる高市内閣を前に、野党も攻めあぐねている。少数のうえに、高市政権との距離感がバラバラなままでは、対抗手段も限られるからだ。国民民主党のように「対決より解決」を標榜して、批判や反対ばかりではなく、論戦を通じて独自の政策を少しでも飲ませることで存在感を発揮しようという野党議員も増えている。

徹底的な政権批判とそれに代わる新たな政策や政治路線を掲げて政権交代を目指すのが本来の野党の姿だ。一方、当面与党に取って代われないのならば、少しでも自分たちの主張を与党に飲ませて、現実的な前進を勝ち取ろうという立場もある。与党と野党の中間にあり、与党でも野党でもない勢力という意味で「ゆ党」と呼ばれたりもする。