同窓会で若く見える人の「本質」
ここまで華やかさを加える工夫や、その過程でヌケ感を出すべく、なかでも襟がないジャケットスタイルを推してきました。私は「襟がないほうが、若く見える」と考えていますが、その理由は「時代性」にあります。
今の50代・60代の方が社会に出たころ、休日ジャケットの着こなしと言えば、ビジネス同様「襟つきシャツ」一択でした。ところがこの十数年で、着こなしの幅は大きく広がり、組み合わせの常識そのものが、書き換えられたのです。
ジャケットの下に「何を着ているか」は、服装の常識を「いつ更新したか」を示します。ジャケットに白いワイシャツという組み合わせでは、20~30年前の常識のまま止まっているかのように、視覚的に伝えてしまうリスクがあるのです。一方でクルーネックならば、直近10年の新常識を柔軟に取り入れている姿勢が伝わります。
つまり同世代のなかで「若く見える人」の本質は、肌のシワやハリの話ではなく、「行動や思考が柔軟である」ことが数秒で伝わる人なのではないでしょうか。
近況は「服装」を見ればわかる
ただし誤解のないよう付け加えると、これは「流行を追う」という意味ではありません。襟がなければ何でもいいという解像度で選べば、失敗します。だからこそ先ほどお伝えしたように、インナーは生地を見て選ぶ必要があるのです。
同窓会とは、久しぶりに会う相手に近況を報告する場です。しかし現実には、言葉を交わす前に、服がすでに近況を語ってしまいます。
クローゼットの奥から出したジャケット、白いワイシャツ、そして空のままの胸ポケット。これらはビジネスシーンにおいては正解ですが、同窓会では「仕事っぽいジャケットスタイル」になってしまいます。
逆に言えば、若く見える人が特別なことをしているわけではありません。ジャケットの下を襟がないクルーネックに替える。胸元に1センチの白を挿す。やっているのは、自分の世代の常識を一度脇に置くことだけ。
この秋の同窓会。ジャケットを軸とした平服の、その中身を少しだけ更新してみてください。10年ぶりに会う同級生の第一声が、変わるはずです。
検索時にプレジデントオンラインに関連する記事が表示されます


