急遽行き先が財務省→ホワイトハウスに

眠気も吹き飛ぶニュースであったが、私は自分でも驚くほど冷静に受け止めた。2人の幹部に対して「おう、分かった。ありがとう」とだけ応じたうえで、機内で、どのようにトランプ大統領とやり取りをするか、静かに頭を巡らせていた。

この知らせを聞いて、外部、特に日本国内では大騒ぎとなっているようであった。報告を受けた後、しばらくしてメディアによる速報が次々と流れてくるようになり、東京では関係者が急きょ官邸に集まり、状況報告・相談をしているようであった。

それとは対照的に、私を支える交渉チームや、現地の受け入れをする山田重夫駐米大使ほか大使館関係者は、非常に冷静かつスムーズに準備を進めてくれた。ダレス空港に到着した時には、既に(協議を実施予定であった)米国財務省からホワイトハウスへの行き先変更もできており、また、空港で待ち構えていたメディア関係者からの質問への準備も整っていた。