アベノミクスで景気がよくなり、金利が上昇していくかもしれないという時期に、すでに住宅ローンを組んでいる人は、どうすればいいのだろうか。繰り上げ返済をしたほうがいいのではないかと思う人もいるようだが、繰り上げ返済はその分元金が減るだけで金利上昇には直接対抗できるわけではない。いざというときのためのお金300万円と教育資金のためにそれまで貯めてきた分は除き、それ以上の貯蓄がある場合には繰り上げ返済に回してもいいと判断しよう。しかし、40~50代で子どもに教育費がかかる世代は、そもそも繰り上げ返済に回せるような余裕はそれほどないはずだ。
それよりも住宅ローンを借りている人が、今検討すべきなのは「借り換え」であることを認識しよう。固定金利タイプの中でも、一番競争の激しい10年固定が1.3~1.5%程度と、ここ数カ月史上最低水準にあるため、絶好の借換時期なのである。1%未満の変動金利型ローンを借りている人は、金利が低い今のうちに10年固定などの長期固定のローンへ借り換えよう。固定金利タイプのローンを組んでいる人も、金利水準が下がっているので、さらに金利が低い固定金利のローンへ借り換えるとおトクになるケースも出てくるはず。
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