金利上昇局面では、変動金利タイプではなく固定金利タイプのローンを選ぶのは鉄則。固定金利のタイプにも、比較的短期の2~3年固定、5年固定、10年固定、フラット35のような全期間固定などがある。その中ではどれがいいのだろうか。現在はこれまでにない低い金利水準であり、この先金利が上昇すると予想すると、できるだけ長い期間固定金利が続くタイプを選ぶべきだろう。

そこで比較の対象になるのは、住宅金融支援機構のフラット35と民間金融機関の10年固定の住宅ローンである。「フラット35」は、住宅金融支援機構(旧・住宅金融公庫)が民間金融機関と提携して提供している長期固定金利の住宅ローン。最長35年、借入期間中はずっと固定金利が続くのが特徴である。こちらは13年3月実行分で1.99%~(返済期間21年以上の場合)と2%前後で全期間固定金利が選択できるのはかなり魅力的な水準だ。

一方、民間金融機関の10年固定ローンは、多くの金融機関が提供していて、競争が激しい売れ筋商品で、金利も比較的低い。13年3月実行分では1.5%前後、中には1%前後をつけている金融機関もあり、10年固定でこの金利はこれまでにない低水準だ。

さて、どちらを選ぶか。もちろん、長期間の安全性を重視したいのなら、フラット35がおすすめ。借入時に決まった2%前後の金利で全期間固定だから、最後まで返済額が変わらず安心だ。一方、10年固定ローンは、目先の有利さと安全面を両方少しずつとれるタイプ。10年経ったら、その時点での金利水準で見直すので、10年後に金利がアップしていると思うのなら、フラット35がいいし、変わらないと思う人は、10年固定ローンを選んでもいいだろう。