「1人で2席確保」はルール違反
混雑した自由席車両で最も乗客のストレスを煽るのが「荷物ブロック」、つまり、空いている隣の席に荷物を置く行為だ。なかには「誰も座らせない」という異様な雰囲気を醸し出す人も、いるとか、いないとか。JRの見解はどうか。
「まず前提として、自由席特急券は座席の利用を条件とせずに発売しているもので、特定の座席に着席できる権利を、必ずしも有しているわけではありません。その上で、お客様同士でお互いに配慮しながらご利用いただきたいです。1人でも多くの人が座れるように、空いている座席に荷物を置かず、膝の上や荷棚、足元に置いていただくよう呼びかけています」
やはり「荷物ブロック」は、混雑した今の時期には罪深い行為である。では、自由席券を2枚買えば、自分用と荷物用で2席使ってもいいのか。これについて同社は「ダメです」という旨、極めてシンプルな回答をしてくれた。
「1人が2枚の特急券を買うことはルール違反となります。できる限り多くのお客様に等しく利用機会を提供するため、1人に対して特急券は1枚のみの使用とするルールが、JR各社共通の『運送約款』に定められています。自由席券に限らず、指定席券でも同様にNGです」
つまり、「お金を払って切符を2枚買うから2席使わせろ」という主張は、ルール違反となるようだ。
自由席「譲る・譲らない論争」は一部だけ?
一方で、最近SNSで議論を呼んだのが「自由席で『子どもや年配者に席を譲れ』と圧力をかけられる」という内容だ。自由席は、早くからホームに並んだ順(先着順)で着席するのが原則だ。確実に座りたいなら、最初から指定席を取れば安心ではないかと筆者は思うのだが。
こうした「譲る・譲らない」をめぐるトラブルは新幹線で頻発しているのか。JRからは意外な反応が返ってきた。
「サービス相談室に対して『席を譲れと言われて困った』ないし『自由席を譲ってくれなかった』というような声は、目立って多いわけではありません」
SNSのタイムライン上では殺伐としたエピソードが拡散されがちだが、一部の極端な事例がSNS上で増殖し、乗客同士に不必要な猜疑心を生み出している側面がうかがえるのではないか。

