大ヒット作の裏にある残酷な成功確率
もっとも、この成功が他の開発者にとって再現可能なモデルかといえば、業界の見方は慎重だ。
ゲームディスカバーコ・ニュースレターは本作を「予見不可能なメガヒット」と評する。作品自体、インディーゲーム特有の「雑然としている」「ゲームプレイが薄い」という印象を完全には脱していない。そのため、仮に大手パブリッシャーに持ち込まれていた場合、多くの企業は契約を見送っただろうとの分析だ。
こうした口コミ爆発型のゲームはリターンこそ非常に大きいが、成功確率は「落雷に当たるのと同じくらい」だと同記事は述べる。そこそこの安定した成功作というものがほとんど存在せず、大当たりか完全な失敗かのどちらかしかない。この構造ゆえに、意図して成功を狙いにくい。
成功の見込みの薄さに加え、作品の持続力にも疑問が残る。アフターマスは、『めっちゃカメレオン』といえど現時点ではコンテンツが「かなり骨組みだけの状態」であり、長期的な人気維持は難しいとの見通しを示した。
こうした現実を前に、ハンソン氏はリンクトインで、「教訓は『配信でウケるゲームを作れ』ではない。誰もがそうしたものを作るが、大半は何も売れない」と警鐘を鳴らす。
とはいえ、『めっちゃカメレオン』の勢いは当面続きそうだ。人気のジャンルながら久しく刷新がなかった物事に、ユニークな視点を掛け合わせられないか。人々が心躍らせ、シェアしたくなる仕組みとは何か。こうした視点は、ゲームのみならず多様なビジネスの領域で活用できることだろう。


