①「どうぞお座りください」のつもりが命令に

来客に椅子をすすめる場面。教科書でおなじみの言い方はこれです。

× Please sit down.

ネイティヴの心の声を聞くと、言い方次第で「座れと言われた気分……」「指示されてる?」という反応が返ってきます。

この場面での“Please sit down.”は、命令のニュアンスを持ちます。しかも“Please”を強調すると、かえって「そこに立っていられると邪魔だから、お願いだから座って」というニュアンスに取られることさえある。丁寧にしようとした一語が、逆効果になるわけです。

吹き出しに「× Please sit down」の文字
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○ Have a seat.(どうぞお座りください)

「Have a seat.」も、文法上は「Sit down.」と同じ命令文です。ところが「ずっと立っていると大変でしょうから、どうぞ」という提案のニュアンスが強く、指示・命令には聞こえません。そのため丁寧な響きになります。

もっと丁寧にするなら「Please make yourself comfortable. Can I get you anything to drink?」(どうぞおくつろぎください。何かお飲み物はいかがですか)。

【図表1】「どうぞお座りください」の正しい言い方、間違った言い方
筆者作成
②「ファイト!」は英語では通じない

「明日、大事な試験があるんだ」と言う友人に、

× Fight!

英語の“fight”は基本的に「戦う、喧嘩する」という意味です。日本語の「ファイト!」を直訳しても、「試験なのに戦えって?」「誰と戦うの?」となるだけで通じません。

○ Good luck on your test.(試験がうまくいくことを願っています)

英語の「頑張って」は状況によって表現が変わります。苦しい状況にいる人には「Hang in there!」(諦めないで!)、順調な人には「Keep up the good work!」(引き続き頑張って!)、緊張している人には「Take it easy. You can do it!」(気楽に。君ならできる!)、ゴール直前には「Come on!」。