糖分は摂り方を間違うと脳疲労が悪化
脳のエネルギーである糖ですが、“摂り方”を間違えると、むしろ脳の疲労が加速してしまいます。脳疲労を起こさないようにするには、糖の摂取は「早く摂る」より「安定して継続的に摂る」ことを意識する必要があります。
よくあるNGパターンが、空腹時にジュースや菓子など、糖質だけを摂取した後に血糖値が急上昇する“血糖値スパイク”です。
ジュースや甘い菓子類を空腹の状態で摂ると、血糖値は一気に上昇します。すると体は、上がりすぎた血糖値を下げようとして“慌てて”糖を分解し始めます。
すると、今度は血糖値が急降下します。その2~3時間後には眠気・イライラ・過食といった“反動”が起こります。このアップダウンを繰り返すほど、脳はエネルギーの波に振り回され、疲労がどんどん蓄積していきます。
スーパーやコンビニで見かける「脳の栄養=ブドウ糖(ラムネやグミなど)」や、糖質の多いエナジードリンクも、短期的にはスッキリしても、その後の失速が大きいというデメリットがあります。「脳の燃料が安定しない=集中力が乱れる」ことが本質的な問題です。
カギは「安定供給」
先ほどお伝えした通り、脳のパフォーマンスに必要なのは、瞬間的なエネルギー補給ではありません。重要なのは「一定量を、ゆっくり、途切れなく」供給することです。
車でいえば、燃費にやさしいのはアクセル全開と急ブレーキを繰り返す運転ではなく、一定速度で走り続けることです。脳も同じで、「急上昇→急降下」を最も嫌います。
ここで近年注目されているのが、血糖変動(GV:Glycemic Variability)です。
健康診断では血糖値の“平均”を見ますが、実は脳にとって重要なのは高さではなく「揺れ幅」。血糖値がジェットコースターのように乱高下すると、脳へのエネルギー供給は不安定になり、パフォーマンスは急激に落ちます。血糖値が急降下すると体は軽い低血糖ストレス状態に入り、以下のような反応が起こります。
・強い眠気が出る
・判断力・集中力が低下する
これは、生理学的に脳が「ガス欠モード」に入っている状態です。つまり問題は「糖が足りない」ことではなく、「血液中の糖の量を短時間で大きく増減させる(揺らす)」ことなのです。
脳疲労の正体は“不足”ではなく、“乱高下”。だからこそ、糖は「早く入れる」のではなく、「安定して流し続ける」ことが重要なのです。

