お小遣いの範囲であればパチンコも許容する

私がデイサービスでお世話したおじいさんは、午前だけの利用者でした。耳が遠く、背中も少し曲がっている状態です。ある日、お帰りになる際、なんだか楽しそうなので、耳元で「何かいいことがありましたか?」とお聞きすると、「いやあ、これから週に1回のお楽しみで、パチンコに行くんだよ!」。

そう言って、ニコニコしながら、送迎後、自宅前のバス停へと向かって行かれました。「高齢者がギャンブル⁉」と、眉をひそめないでくださいね。ご自身のお小遣いの範囲で、健康を害さない程度の時間や頻度での公営ギャンブルは、認めてあげてもいいのではないでしょうか。

もちろん、朝から並んで開店から閉店までパチンコ三昧ざんまい、生活費をつぎ込んでも足らず借金まで……なんてことになったら、立派なギャンブル依存症です。老若男女問わず、医療の手で救わなくてはなりません。

介護施設の高齢者パチンコ
写真=iStock.com/kazuma seki
※写真はイメージです

楽しむことは笑顔を引き出す効果もある

しかし、節度を持って楽しむ分には、「大人の趣味」の範疇はんちゅうです。それに、高齢者の閉じこもりはフレイル(※)につながる大問題。楽しみのために外出するきっかけにもなると思えば、悪くありません。そして、たとえばパチンコなら、台を選んだり、打ち方を工夫したり、玉が出て喜んだりと、脳と手先の運動に加え、笑顔を引き出す効果もあります。

※フレイル:加齢で心身の機能が衰え、要介護の手前になった「虚弱」な状態。放置すると危険だが、食事の改善や適度な運動によって元の健康に戻すことが可能。

もちろん、負けて悲しむ場面もあるでしょうが……。あたたかく見守ってあげましょう。なかには、「ギャンブルはちょっと。でもゲームなら」と、ゲームセンターで遊ぶ高齢者も見かけます。コインゲームがお好きな方が多いようです。

スマホユーザーの方なら、無料で楽しめるオンラインゲームで、頭と指先の活性化にいそしむのもいいですね。

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