海に飲まれ、国家そのものが消える

住めなくなった土地を捨て、数千万人、数億人という人々が、少しでも涼しく、水のある北半球の中緯度地帯(ヨーロッパや北米)を目指して大移動を始めます。これは、国境という概念を物理的に押し流す、前代未聞の安全保障上の脅威となります。

また、太平洋やインド洋に浮かぶ島国(ツバルやモルディブなど)や、バングラデシュのような低湿地帯を抱える国々は、海面上昇によって国土そのものが物理的に海に沈み、地図上から消滅する危機に瀕しています。彼らにとって温暖化は、経済的な損失ではなく、国家の「死」を意味するのです。

一方で、温暖化を密かに、あるいは公然と歓迎している国々が存在します。