65歳まで毎年約42万円が支給される

――なるほど。年齢だけじゃなく、年収の条件もあるんですね。うちは妻が3歳年下で、年収100万円くらいなのですが……。加給年金を受け取ることはできますか?

チャ太郎さんのケースでは、チャ太郎さんが65歳になる時点で奥さまが65歳未満ですから、要件を満たします。申請すれば加給年金を受け取れる可能性が高いですね。ちなみに、「配偶者」の性別は問いません。年金は「世帯」で考える制度ですから、夫婦どちらが受給者でも同じように扱われます。

――なるほど。よくわかりました。実際、どのくらいの金額が上乗せになりますか?

配偶者分が24万3800円。さらに受給権者の生年月日に応じて「特別加算」という上乗せがあり、1943年4月2日以後生まれの人は17万9900円が加算されます。つまり、年間で42万3700円(2026年度)になります。申請さえすれば年に約42万円が上乗せされます。これを放置するのは非常にもったいないですね。

――なんと約42万円! それは大きいですね。

しかもこの金額は、配偶者が65歳になるまで毎年支給されます。配偶者が65歳になると終了しますので、夫婦の年齢差が5歳なら5年間、10歳なら10年間分が加算されます。チャ太郎さんのご夫妻の場合、約3年間でおよそ127万円受け取れる計算になります。

「年の差夫婦」ほど長くもらえる

――ということは、同じ歳の夫婦だと、もらえる期間は短いんですね。

その通り! 同じ歳のご夫婦の場合、誕生日のタイミングによってはほんの数カ月しか支給されません。だからこそ、年齢差や家族構成をしっかり確認しておくことが大切です。家族の年齢を意識しておくと、思わぬ形で老後の年金額が増えることもあるんです。

――知らなかったら、まるごと取りこぼしていたかもしれません。

加給年金は「知らないともらえない」制度です。もう1つ大事なのが判定のタイミング。原則として65歳時点で一度だけ判定されます。

――えっ、一度きりなんですか? そのときに要件を満たしてないとダメってことですね。

そうなんです。65歳の時点で、配偶者が65歳未満で生計を維持していれば対象になります。でも、そのときに死別や離婚していたり、内縁関係で証明書類がない場合は対象外になります。

――じゃあ、結婚のタイミングとかも影響しますか?

はい。これも意外な盲点です。例えば中高年で再婚を考えている場合、65歳までに婚姻関係が成立していないと、加給年金は加算されません。