「当事者意識」こそ危機管理の基本

本来、専門家は経営判断を支える存在であって、経営者に代わって意思決定する存在ではないはずです。専門家の助言を受けながらも、最終的な責任を引き受け、自らの言葉で説明する。それは経営者の責任です。

筆者はコンプライアンスの指導やハラスメント問題に取り組む際に、必ず経営者のお考えをお聞きしています。社長自ら研修に思いを述べる会社もあり、そうした経営者の当事者意識こそ危機管理においては重要です。

外部専門家の助言は、企業にとって極めて重要です。しかし、専門家は経営判断を代行する存在ではありません。企業が社会に対してどのような姿勢を示すのか、その最終的な意思決定と説明責任を負うのは経営者です。

今回の問題が私たちに投げかけているのは、ハラスメント対応の是非ではなく、企業が危機に直面した際、誰が意思決定し、誰が責任を引き受け、自らの言葉で社会に説明するのかという、ガバナンスそのものなのです。

マイクに向かって話しているスーツ姿の男性
写真=iStock.com/microgen
※写真はイメージです
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