「価値の低い仕事」と見なされるパート労働
日本では、現役の男性労働者が減る一方で、女性や高齢の労働者が増えています。その多くがパートタイム労働者として働いているのですが、日本におけるパートタイム労働の対価は低く、雇主や顧客からすれば「価値の低い仕事」と見なされる傾向があるようです。
順を追ってデータを確認していきましょう。
まずは男性の現役世代、女性の現役世代、高齢世代の区分別に労働者数の推移(図表3)を見ると、女性と高齢労働者が増えてきたことが確認できます。
近年の日本では人口が減っていますが、労働者全体はむしろ2010年ごろから増加傾向で、特に近年は過去最多を更新しています。人口が減って人手不足といわれているのに、労働者が減るどころか増えているのは奇妙な事実です。
ただし、内訳を見ると、そうした事実の背景が見えてきます。現役世代の男性は減少しているのですが、現役世代の女性や高齢世代は増えています。特に高齢世代の労働者の増加は大きく、すでに労働者全体の14%ほどに達しているのです。
たしかに最近は明らかに60歳を過ぎている高齢者が、道路整備や清掃の仕事などで働いている姿を目にすることが増えましたね。製造業でも、平均年齢が60歳以上の企業も少なくありません。80代でも現役の職人がまだまだたくさん活躍しています。
もちろん、やりがいを持って仕事をしている人もいると思いますが、一方で、高齢でも働かざるをえない人が増えているのが実態ではないでしょうか。
パート労働ばかりが増える日本
次に、フルタイムの一般労働者とパートタイム労働者の数の推移を見ると、日本ではパートタイム労働ばかりが増えてきたことが理解できます。
図表4のグラフを見て明らかなように、日本では一般労働者はほとんど変化していませんが、パートタイム労働者ばかりが大きく増加してきました。1990年代には10%台だったパートタイム労働者の比率は、2010年代から30%を超えているのです。
このグラフからも、現役の男性労働者が減る一方で、女性・高齢者を中心としたパートタイム労働者が増えてきたことが見てとれます。


