国交省への取材でわかったこと

次は東海道新幹線のダイヤ逼迫の問題解決である。この問題も大きく取り上げられているが、本当にダイヤが逼迫しているのは営業列車に加えて回送列車も走る、新大阪―鳥飼車両基地(大阪府摂津市)の10kmのみである。営業列車は1時間に最大16本、回送列車は1時間に最大4本の計20本、平均3分間隔という非常に高密度なダイヤだ。

【図表】新大阪―米原間「線路容量」
筆者作成

逆に言えば鳥飼車両基地―米原間は1時間あたり4本程度の余裕がまだあるのだ。そういうことであれば、新大阪―鳥飼車両基地間のたった10kmだけの複々線化を、ダイヤ逼迫の解決策の一つとして、検討する余地があるのではないか。

ちなみに、政府の米原ルート試算では、米原での乗換案と直通案の費用の差額は8000億円と巨額だが、国交省鉄道局の担当者によれば、新大阪―鳥飼車両基地間の線増費用はこの中に含まれていないとのことである。

【図表】新大阪―鳥飼間「複々線化」配線図イメージ
筆者作成

もし、そのための追加費用を考慮しても、小浜ルートより建設費は安く済むだろう。これで新大阪―金沢間は1時間25分程度となり、1時間に最大4本程度の乗り入れができれば、小浜ルートとも遜色ない水準ではないだろうか。これに加えて、米原止まりの列車から乗継客受け入れのため、リニアの名古屋開業後に東海道新幹線の米原停車便の増強もあり得るかもしれない。