最小の努力で最大の成果を出す方法
でもそこからは、次なる目標を見失い、社会人になってからも何がしたいのか、何に向かっていけばいいのかわからないまま、10年以上を過ごしました。
ただ、その10年の間、英語学習だけは続けました。最初は仕事で必要だったからですが、そのうちに英語学習自体が楽しくなっていきました。
ビジネスで使える「話す・聞く」を中心とした実践的な英語を身につけるために、「やり直し英語学習」をさまざまな形で試しました。
そこでもやはり、どうしたら自分がやる気になるのか、どういう学習法が自分に向いているのか、忙しい中で学習を続けやすくするにはどうしたらいいのか、などを実験していきました。
35歳で英語学習コーチになってからは、自分だけの実験に加えて、受講生や友人・知人など、さまざまな英語学習者の違いや個性にも目を向けるようになりました。そして、39歳で大学院に入り直して教育工学や学習科学という分野の論文をたくさん読んだのです。
そこで初めて「効果的な勉強法」について、私が経験から学んでいたことが、研究でも裏付けされていることを知りました。
ここでは、コツコツ型の努力が苦手な方に、そんな私の長年の研究成果である「最小の努力で最大の成果」を出すための「タニケイ式・ずるいインプット術」を紹介します。
ちなみに、「ずるい=怠ける」ではありません。「心理や脳の仕組みを味方につけてラクをする」という意味です。
意志力に頼ると9割の人は挫折する
コツコツ勉強するのが苦手な人はインプットで成功するには、「努力しなくても勝手にインプットされる仕掛け」を作ることが必須です。
①仕組み化:習慣は「意志」ではなく「環境」で作る
意志力に頼って学ぼうとすると、9割の人は挫折します。でも仕組み化ができると、努力ゼロで続くようになります。学習のための環境デザインについては、さまざまな研究がありますが、ここでは1つ強力な方法をご紹介します。
一般的には「朝15分の勉強習慣を作りましょう」などと言われますが、習慣化が苦手な人は時間だけ決めてもなかなか続きません。そこで、その代わりに「トリガー」(きっかけ)を決めます。
・朝起きたら英語でChatGPTと会話する
・電車に乗ったらニュースを3本読む
・夜寝る前に本を1章読む
そうした「すでに習慣になっている行動の前後」に学習を埋め込むことが、習慣化のカギです。

