「自分軸」と「他人軸」
私たちが普段過ごす時間の中には、「自分軸で生きている時間」と、「他人軸で生きている時間」のふたつがあります。
「誰かに認められるため」、「評価を得るため」、「SNSにアップするため」など、他者からみた何かを満たすために時間を使っていることがあります。
充実していないといけない、毎日がキラキラしていないといけないような錯覚から、時間の使い方を決めてしまうのです。
一方で、自分がその行動そのものに意味を感じていたり、楽しんでいたり、ただやりたかったりやってみたかったりして時間を使っていることもあります。
極端な言い方をすれば、無人島に行って、誰も見ていない中でも自分はこれをやっているだろうな、やり続けるだろうな、ということは自分軸の行動・時間の使い方です。絶対やらないとか、きっとやめてしまうだろうな、ということは他人軸、という見分け方もできます。
もちろん、仕事など、社会的役割が求められたり、会社や社会からの要請、そこでの評価が重視されるものもあるので、100%自分軸で生きていけるわけではありません。
「他人と比べる」は避けられない
しかし、100%に近い時間を他人軸で過ごしているとしたら、それもまた、立ち止まって考える必要がありそうです。
SNSの普及によって、「他人と比べる」「他人の目を気にする」という現象が増えています。
これまでは、「他の人と自分を比べる」といえば、自分が普段から交流がある人、知っている人と比べているだけですみました。しかし、SNSが普及した今では、比較対象が全世界にいる無数の人々へと広がっています。
そこには、これまでに会ったことのない人はもちろん、これからも会う機会がない人も含まれます。
そもそも、「他人と比べる」ことは、人間である限り行ってしまうことではあります。たとえば、他者と自分を比べること自体は、心理学では「社会的比較」と呼ばれて、社会心理学の領域で研究されてきた概念です。
もともと、この社会的比較は、「自分のことを正しく評価したい」ときに、とられる手法だとされています。「自分のことを知りたい」というのは、人として自然な欲求です。

