町工場の名を世に広めた「富士山グラス」

田島硝子は1956年、田嶌社長の祖父がガラス工場の番頭を経て独立し、工場を借りて創業した。半世紀以上の歴史を持つが、実は東京に現存するガラス工場の中では最も若い。

現在はグラス製品のOEM(相手先ブランド製造)を主軸に、国や東京都指定の伝統工芸品「江戸硝子」や「江戸切子」の自社製品の製造も手がける、売上高約9億円、従業員50人の町工場だ。

その田島硝子の名を世に知らしめたのが、2015年に発売された「富士山グラス」だ。開発のきっかけは2013年、富士山が世界遺産に登録された際にあるホテルから受けた依頼だった。外国人客にもひと目で使い方がわかるよう、オーソドックスなロックグラスの底に富士山を配置するというデザインが生まれた。