シンプルなサイゼの朝食

対して、サイゼリヤのモーニングはかなりシンプルだ。

サイゼリヤは2025年6月から一部店舗で試験的にモーニングを導入し、その後も対応店舗を順次拡大している。特徴はとにかく「安い」こと。

焼きシナモンフォッカチオにドリンクバーが付いて税込み300円という設定は当初から話題を呼んだ。フォッカチオだけでなく、パニーニとドリンクバー、ポテトが付いてもワンコインで収まる価格設定となっている。確かに安さは魅力的だが、オリーブの丘と比較するとどうしても内容が見劣りする。

やや古いものにはなるが、ホットペッパーグルメ外食総研による「朝食の外食利用」に関する調査(2024年)によると、消費者がモーニングに求めるものは平日・休日ともに「プチ贅沢気分が味わえる」がトップだった。

この点、メニュー数とともに安さがゆえに「特別感」があまりないサイゼリヤのモーニングに対し、オリーブの丘は“圧勝”していると言えるかもしれない。

振り返ると、コロナ禍で24時間営業を廃止した外食チェーンも多い中、サイゼリヤは2011年と早期から24時間営業を廃止していた。また近年、サイゼリヤはその圧倒的な安さを維持する上で必要不可欠な「効率化」のため、メニュー数を絞ってきた。

サイゼリヤの店舗
サイゼリヤの店舗(2006年9月撮影)(写真=Tokoroten/PD-self/Wikimedia Commons

オリーブの丘の豊富なメニュー

2023年8月期には約140品あったメニューを100品ほどまで圧縮し、空いたスペースを「おすすめメニュー」的な記載で埋めているものの、SNSでは落胆する声も聞かれる。

価格を維持するため、こうした「引き算の効率化」を徹底してきたサイゼリヤとすれば、そこまで高回転を見込めない朝の時間にわざわざ店を開ける必要性は高くなかったのだろう。朝から何品も頼む人は多くないはずで客単価の面でも期待できない上に、ちょい飲み需要も見込めない。

対してオリーブの丘は非常にメニューが豊富なのが特徴だ。

イタリア料理の代表格ともいえるピザに関して、サイゼリヤは1ページ・4品種。パスタのページは2ページだ。

対するオリーブの丘は、何とピザだけで2ページ、パスタに関しては4ページもスペースを割いている。メニュー全体のページ数もサイゼリヤの13ページに対してオリーブの丘では18ページ、さらにところどころ季節限定メニューも差し挟まれている。

オリーブの丘は平日限定のランチメニューも提供しており、こちらもグランドメニューにはないメニューが目立つ。モーニング同様にこの時間帯しか食べられないメニューが並んでいるのだ。また大半のメニューはドリンクバーを付けても1000円以内に収まり、「ランチ1000円の壁」という条件も守っている。