古文書が明かした「告げ口」の存在
なぜ、ここまでボタンの掛け違いが発生してしまったのか。その謎を検証した論文が、熊田千尋「本能寺の変の再検証――先行研究の成果と『石谷家文書』から判明した史実の結合――」(『京都産業大学日本文化研究所紀要』第25号、2020年)だ。
この論文が注目するのは、2014年に公表された『石谷家文書』である。石谷氏とは何者か。元親の正室の父にあたる石谷光政、そしてその養子で明智光秀の重臣・斎藤利三の実兄にあたる石谷頼辰、この一族が交わした書状群が「石谷家文書」だ。
元親の妻の実家が、光秀の家臣団と血縁でつながっていた。光秀が元親の取次役を務めた背景には、こういう縁戚関係があったこともわかる文書だ。
ここから先は無料会員限定です。
無料会員登録で今すぐ全文が読めます。
プレジデントオンライン無料会員の4つの特典
- 30秒で世の中の話題と動きがチェックできる限定メルマガ配信
- 約5万本の無料会員記事が閲覧可能
- 記事を印刷して資料やアーカイブとして利用可能
- 記事をブックマーク可能
