日本の少子化はどうすれば止まるのか。独身研究家の荒川和久さんは「政府とメディアは、年収300万~400万円台の『中間層の未婚問題』をなぜか無視し続けている。現在の日本では、普通に働いて、普通の年収を得ている人でも、結婚して家庭を持つことが難しくなっている」という――。
家の床に座っている悲しい女性
写真=iStock.com/kieferpix
※写真はイメージです

実はシンプルな「少子化の要因」

少子化の最大の要因を構造的に解き明かせば、実にシンプルで、「第一子出生数の激減に尽きる」と言えます。

(参照→若者の「価値観の変化」でも「恋愛離れ」でもない…政府が無視し続ける「少子化が止まらない根本原因」

第一子出生という「ゼロイチ」が発生しない限り、第二子も第三子も永遠に産まれません。そして、ゼロイチを発生させるためには婚姻が必要となります。「出生は婚姻に依存する」。これは紛れもない事実だからです。婚姻といっても出生に寄与するという点で言えば初婚、それも若いうちの初婚が重要です。裏返せば、少子化とは20代の初婚の激減こそが本質的な課題となるわけです。

少子化対策というのなら、課題である「なぜ若者が結婚できなくなっているのか」を明らかにするとともに、目標とすべきは「若者(特に20代)の初婚数を増やす」以外に道はないはずなのに、具体的な対策としてそれが講じられたことはほぼありません。

こども家庭庁の少子化対策は、すでに子のいる世帯に対する子育て支援一辺倒に終始し、予算だけが膨らんで効果なしが続いています。子育て支援そのものは重要でやるべきことですが、その支援すべき子どもが産まれてこなくなったら元も子もないでしょう。