「学校に来られただけで100点」

由比ガ浜中学校が2025年度に開校してから、スタッフたちは迷いの連続だったという。

「遅刻してきたことに対して注意をしなくていいのだろうか」
「学びに向かわずに、横になっている生徒に対してどう声をかけるべきか」
「優しく接し続けるだけでいいのだろうか? ときには、指導が必要では……」

朝、放課後と毎日、スタッフ間で生徒に関する相談が繰り返されていた。岩田分校長は、スタッフたちに「生徒たちは学校に来られただけで100点」と伝え続けている。「学校に来ても勉強はできなかった」「休んだり遊んだりして1日を過ごしてしまった」と、自分を責める子がいるからだ。スタッフ間で話し合いを重ねるなかで、自身の中にある「学校はこうあるべき」「生徒はこうすべき」といった固定概念に意識を向けるようになり、少しずつ取り払われていったという。