1990年代のIT革命を牽引したインテル
米国の半導体大手エヌビディアは、個人が持つPCで人工知能(AI)を動かすことができるように開発した、パソコン向け新型半導体「RTXスパーク」を発表した。
このチップは、マイクロソフトの基本ソフト(OS)のウィンドウズに対応している。ということは、RTXスパークを搭載しているPC上で、私たちが好きなようにAIを操作できるようになる。その威力は大きい。
今後、RTXは既存のパソコンの常識を変えることになるだろう。1990年代、米国ではIT革命によって社会が変わり、関連企業の成長期待は急上昇した。当時、多くの人が、「インテル入ってる」を合言葉に、ウィンドウズOSを使いこなすようになった。それに伴い、中央演算装置(CPU)を供給するインテルの成長を確信した。
「エヌビディア入ってる?」の時代へ
RTXスパークの登場により、「エヌビディア入ってる」の時代が到来するかもしれない。RTXスパーク発表直後、主要半導体メーカーの株価の変化はそうした期待の表れといえる。
世界経済にとっても、エヌビディアの新型チップ開発の影響は大きい。AIの性能向上とともに製品開発競争は激化し、製品のライフサイクルも短期化する可能性は高い。
これから、世界の有力企業は、優位性が発揮できる分野への選択と集中を一段と進めるだろう。わが国企業が、そうした変化の中で生き残るために、先端チップなどの新しい製造技術の開発は必要不可欠だ。

