人間の脳は「100」までの数字が限界
毎週1枚ずつ、合わせて50枚の宝くじを購入した場合、そのうちの49回は負けてしまうでしょう。しかし、そのうちの1回は60ポンドを獲得することができるかもしれません。これこそがギャンブルの本質です。どんなギャンブルでも、長期的な視点で考える必要があります。長期的に見れば、確率というツールが有効に働き始めるのです。
ですから私は、宝くじに当せんする確率がいかに低いかを、時間の概念を使って説明したいと思います。人々は、4000万分の1とか10万分の1とか、そういった大きな数字が意味しているところを全く理解していないのです。そして、これは私たちの進化の過程に関係していると考えます。なぜなら、私たちは今でも基本的にジャングルで生き延びるための脳を持っているからです。
この脳は、最大100人までの味方、あるいは敵を判別できるように進化してきました。ですから、数字の意味を直感的に理解できるのは、おそらく100という数字が限界なのでしょう。私たちが生活する国や都市について考える場合、私たちは人口の規模を直感的に把握することはできません。
一等が当たるまでに1400万週=27万年
私は人口1000万人の都市に住んでいますが、そのような実感は全くありません。自分の周りに住んでいる人たちや、町で見かける100人ほどの集団は目に入ります。ですから、1万人と比べたときの1000人や1000万人と比べたときの1000人が何を意味するのか、人々は理解していないのです。
確率を理解するために、毎週宝くじを買っていると仮定しましょう。ロト6で3つの数字を当てる確率は50分の1でした。つまり、当たるまでに約1年かかるということです。4つの数字ではどうでしょうか。イギリスの宝くじでは1000分の1の確率となるので、20年かかります。私はもうすぐ60歳になるので、4つの数字を当てるためには80歳まで宝くじを買い続けないといけないのです。
そう考えると、確率がいかに小さいかがわかるでしょう。そして、5つの数字を当てるとなると約1000年の時間がかかることになり、アルフレッド大王や将軍が活躍していた時代にまで遡らなければなりません。6つの数字を当てるとなると、1400万分の1の確率です。まるで恐竜時代に戻ったかのようです。6つの数字すべてを当てて一等当せんを勝ち取るためには、1400万週間にわたって宝くじを購入する必要があるのです。

