「存在そのもの」を褒める

次に、2つめの褒め方「相手の存在そのものを褒める」について見ていきましょう。こちらも重要です。特に、人事や労務管理の立場にある人は知っておきたい視点です。仕事でなかなかパフォーマンスを発揮できずに疲労をためた場合など、うつ状態に近い状態になってしまうこともあるでしょう。

話は飛びますが、学校教育の現場などでは、どうしても褒めてくれない家庭で育っている子どもも存在します。無関心とか、常に叱られるといった状況にあるお子さんがいたら、教育現場ではそれこそなんでもいいから褒めて「この場では自分の存在が認められている」と感じさせることが必要、とされています。

仕事においても、不安に襲われることは誰しもあるでしょう。「自分の仕事は役に立っているのかな」「上司は評価してくれているのかな」というふうに思い詰めると、意欲は低下するし、不安にもなります。

「すごいね」「やるじゃん」でいい

何か手柄を立てたときには、前述のように「具体的行動を褒める」のが有効ですが、相手が意欲や自信をなくしているときは、相手を元気づけたい褒め方、つまり「存在そのものを褒める」ことが大事になるのです。

では、「存在そのものを褒める」にはどうすればいいのでしょうか。たとえば、自信をなくした子どもたちを相手にする場合は、髪の毛の長さ、ほっぺたのぽにょぽにょした感じ、靴の色でも、なんでもいいから、上から下までなんでも褒める、そんなイメージです。

篠原菊紀『脳を乗っ取る感情からあなたを守る方法』(日経BP)
篠原菊紀『脳を乗っ取る感情からあなたを守る方法』(日経BP)

私などは学生が相談にやって来たら、一発目の言葉として「よく来たね」「すごいね」と言って褒めます。そうすることが、自己肯定感やまた来るモチベーションにつながりますから。

この場合の褒め方は、ものすごく抽象的でいいのです。「すごいね」とか「やるじゃん」とか、「そのスマホケースいいね」とか、何言ってるかわかんないよ、というようなことでもいい。相手に対するプラスの言葉は勝手に耳に残っていきます。枕詞まくらことばのように褒めるのです。

リモートワークが多い人は、直接会って会話することが減ったかもしれません。でも、オンラインのときなどにもこのような「褒め」を心がけてみてはどうでしょうか。

【関連記事】
安っぽい服ばかり着ていると人生大損する…トップスタイリストが教える「今すぐやめたい残念な服」の特徴
「Fランク大学卒を採用してハズレたことがない」そう断言するひろゆきが履歴書で必ず確認すること
謝罪も、論破もいらない…金銭を要求してくるカスハラ客を一発で黙らせる"ひらがな二文字の切り返し"【2025年8月BEST】
「三菱商事"採用大学"ランキング」を見れば一目瞭然…学歴社会・日本で成功に必要な「出身大学の最低ライン」【2024上半期BEST5】
「家の近所を歩く」よりずっと効果的…精神科医「ウォーキング効果を最大限に引き出す」とっておきの場所【2026年4月BEST】