過疎化に悩む地方の答えになるのか
あわてて地元のフリースクールの熊本インターナショナルスクールを各種学校に格上げした。幼児部と初等部しかなかった同校は急遽、新校舎を建てる用地を取得し、新たに中等部と高等部を開校することにした。TSMCの社員の子どもの入学希望者が多いらしい。
「台湾人の教員の採用や中国語の教育も考えています」とマシュー・オーム校長は言う。
TSMCに引きずられて航空会社から理髪店に至るまで台湾の商工業者が続々進出し、2021年に200人しかいなかった県内の台湾人は1500人を突破し、熊本は在留外国人が急増した県のひとつになった。
TSMCは2024年2月、今度は6ナノという先端の半導体工場を第二工場として熊本県菊陽町の第一工場の隣接地に建設する、と発表した。さらに2026年2月には、3ナノという最先端のものも生産することを明らかにした。そのそばにあるソニーも熊本県合志市に27ヘクタールの用地を取得して第二工場を増設すると発表している。
熊本はTSMC以前と以降ではまるきり変わった。空前の熊本バブルが到来した。熊本は半導体企業の進出のモデルケースとして国内に広く喧伝されるようになり、過疎に悩む地方の垂涎の的となった。


