廃校跡までが工場になる
TSMCで働く1700人の従業員のうち800人は地元で採用されるうえ、半導体関連メーカーが続々と熊本に進出し、2023年10月時点ですでに36社が2900人を新規雇用することを明らかにしていた。TSMCを中核として製造装置メーカーや素材メーカーが軒並み熊本に工場や営業所を構えるというのだから、経産省が恐れていた装置メーカーや素材メーカーの海外流出に歯止めをかけることができ、菊川のいう「キャペックスプロジェクト(※)」は狙い通りにいきそうだった。
※ キャペックスとは、企業が設備や技術などの物理的資産を購入するために支出する資金(設備投資資金)のことをいう。
カンケンテクノは、工場用地として熊本の7カ所ほど当たったものの、適当な場所を見つけることができず、最終的に選んだのは廃校となった玉名市の梅林小学校だった。「TSMCはものすごい量のガス除去装置を発注してきましたよ。ウチが1年間につくる量の3割は熊本に行くことになるでしょう」。創業者の今村啓志社長はそう言った。
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