「責任あるブリーダー」になるための条件
米国の動物福祉団体や専門家の多くは、責任あるブリーダーの条件として「ペットオークションやペットショップに子犬や子猫を卸さない」ことを挙げています。その理由は明確で、どんな家庭に行くのか分からない流通経路では、命を託すうえでの確認とケアができないからです。
日本においても、血統の保存や健全な育成を願う責任あるブリーダーは、「飼育環境は適切か」「家族全員が飼育に同意しているか」「その犬種・猫種の特性を理解し、最期まで飼える経済力と体力があるか」など対面で飼い主に確認し、双方が納得して初めて譲渡します。そして、譲渡後も生涯にわたってアドバイスを行い、万が一飼えなくなった場合は犬や猫を引き取る覚悟を持っています。
それは「命を商品として大量に回す仕組みから距離を置き、数と利益より、一頭一頭の健康や性格、飼い主との相性を重視する」という価値観をはっきり示したものです。
「ペット=店で買うもの」とは限らない
法律の違いはあるものの、私たち日本の飼い主が米国の事例から学ぶべきことは明確です。それは、「どこから迎えるか」という選択が、動物たちの未来を決定づける大きな意思表示になるということです。
・衝動買いの連鎖を断つ
ふらりと立ち寄ったペットショップで目が合い、「運命を感じた」として子犬・子猫を連れ帰る。一見ロマンチックですが、この衝動的な行動が大量生産・大量消費のビジネスモデルを助長しています。迎える前には飼育に必要な知識を習得し、生涯責任を持って飼育できるのかを熟考するプロセスが必要です。
・入手ルートを見直す
「子犬や子猫はペットショップで買うもの」という前提を、一度立ち止まって考えてみる時期に来ているのかもしれません。各地域の動物愛護センターや動物保護団体等には、多くの命が新しい家族を待っています。雑種や成犬・成猫ばかりというのは誤解です。さまざまな背景を持つ純血種や、子犬・子猫も保護されています。
特定の犬種・猫種を希望する場合は、インターネットなどで見学可能なブリーダーを探し、コンタクトを取る方法があります。子犬や子猫だけでなく親犬・親猫の見学をしたり、飼育環境を確認したり、いろいろな質問をすることは、リスクを減らす上でも極めて重要です。また、定期的に開催されているドッグショーやキャットショーに出向いて、ブリーダーに直接コンタクトを取ることもできます。

