2027年4月からエアコンの新たな省エネ基準(2027年度基準)が開始され、これまでより基準が引き上げられる。それが問題の背景だ。今後は現行機より省エネ性能の高いエアコン中心に製造されることになり、そのぶん価格も上がる。そのため、2027年からは低基準で手ごろな価格の機種がどんどん減っていくのでは……と危惧されているのだ。
ちなみに資源エネルギー庁の試算結果によると、2027年度基準を満たした製品は、現行の2010年度基準のエアコンより年間で約2760円の光熱費削減効果が期待できるという(6畳用エアコン/2.2kW機の場合)。エアコンの平均使用年数は約14年なので、その期間で合計すると、2.2kW機で約4万円の削減効果があるそうだ。
「エアコンの2027年問題」について、「現在使っているエアコンが使えなくなる」「修理もできなくなる」「新基準を満たさない低価格帯のエアコンは、販売できなくなる」といった声もSNS等で上がっているようだが、資源エネルギー庁は明確にそれらを否定している。
ただし、この先は低価格のエアコンの供給台数は徐々に減っていくだろうし、それに連れて商品の選択肢が限られたり、皆が「2027年までに買い替えよう」と考えれば店頭価格が吊り上がっていくことは予想できる。
なお、東京都の「東京ゼロエミポイント」などの、省エネ家電への買い替え補助を行っている自治体もある。せっかくエアコンを買い替えるなら、少しでも安く買えるように、そうした公的制度を調べておきたい。
食費の「第二波」に備える
調査会社・帝国テータバンクによると、2026年の値上げは、1~9月までの累計で6290品目と1万品目を切り、前年比6割減の見通しだ。が、これは4月調査時点のこと。今後懸念されるのが、夏以降に中東情勢の影響がどう出てくるかだ。食品包装フィルムやトレイなど、石油由来素材の値上がりが表面化しつつあり、それが食品全体の強烈な値上げ圧力になっているという。
同社のレポートによれば、中小食品メーカーでは、「ポリプロピレン・ポリエチレン原料の包材メーカーからは猶予期間なしの大幅な値上げの要請が相次いでいる」との声もあり、大手メーカーでも業務用食品の生産停止を余儀なくされる等の影響も出始めている。
先日、ミツカンが身近な食品である納豆の値上げを発表したが、ナフサ価格の高騰および供給不安のため、納豆パックやフィルムの製造コストが上昇していることも要因となっているようだ。帝国データバンクは「飲食料品では早ければ今夏中、遅くとも秋ごろにかけて広範囲な値上げラッシュ再燃の可能性が高い」との見通しだ。
一方で、農業用ビニールハウスなどの資材も値上げ方向にあり、生産現場のコスト上昇も避けられそうにない。異常な暑さとともに、農作物の価格がどうなるかも気になるところだ。2026年の夏は光熱費上昇だけでなく、食費のさらなるアップに備える必要がある。

