「気の利いた表現」で業務を円滑化
第2位は『上手に「指示できる人」と「できない人」の習慣』でした。ビジネスのよくあるシーンごとに、指示出しの「上手な人」と「下手な人」を対比させながら、指示出しのテクニックを教えてくれる一冊です。
例えば、上司であるあなたに、プロジェクトの進捗報告が上がってこないとき。部下に対して、どのように声をかけますか。
下手な指示の例として挙げられているのは「納期は守ってもらわないと困るから。遅れそうなら、はやく言うように。ギリギリで言われても調整できないよ」。こう言われた部下は「遅れるって言ったらもっと面倒だろうな……」と考え、報告をさらに先延ばしにするでしょう。
一方、指示が上手な人は、「予定通り進まないことって普通にあるから。遅れそうなら、はやく聞いてほしくて。選択肢が多いうちに一緒に考えたいんだよね」と伝えます。これなら、部下は、状況を包み隠さず、すぐに報告するはずです。
「はやく言うように」と「はやく聞いてほしくて」。ちょっとした表現の違いですが、相手の受け取り方は大きく変わるもの。本書には、こうした気の利いた表現がたくさん掲載されています。指示出しや部下との関係構築に悩むビジネスパーソンに一読をおすすめします。
「センスのいい人」がやっていること
第3位は『こうやって、センスは生まれる』でした。「マルちゃん正麺」の広告などで知られるクリエイティブディレクター/アートディレクターの秋山具義さんが、センスの磨き方をまとめた一冊です。
秋山さんは、どんなアイデアも「十歩先」でも「常識のど真ん中」でも相手には届かないとし、「受け手の理解と共感のラインから、ほんの少しだけはみ出す」半歩先という距離感の重要性を説いています。
その上で、センスがいい人は、無意識のうちに頭の中で次の3つのステップを実践しているといいます。
(1)「知覚」――世界の「普通」と「半歩先」を知る
(2)「組み替え」――世界の「普通」と「半歩先」を組み替える
(3)「表現」――「調整+伝わり方」でセンスの精度を上げる
「知覚」を鍛える方法として、秋山さんが大学生の頃に実践していたのは、都バスに乗って外を観察すること。ランダムに流れ込んできた情報が、「センスの種」として自分の中に蓄積され、いつか「センス」になるのだといいます。
デザイナー職ではない、一般的なビジネスパーソンでも、資料や文章の作成においてセンスを発揮する機会は多いもの。センスのよさを強みにしたいなら、本書のメソッドを日々の習慣に取り入れてみてはいかがでしょうか。


