GAFAM創業者の平均年齢は23歳

価値創出の重心が若年にシフトしている、という現象が典型的に現れているのがスタートアップの世界です。あらためてGAFAM(Google、Amazon、Facebook、Apple、Microsoft)の創業者の創業時点での年齢を確認すれば、それぞれ、

・Google 25歳
・Amazon 31歳
・Facebook 19歳
・Apple 21歳
・Microsoft 19歳

となっており、平均年齢をとれば23歳となります。

本書執筆時点の2026年初頭の株価で計算すると、これらの企業の時価総額は合計で約15兆ドル(約2400兆円)となります。平均年齢23歳の若者たちが立ち上げたプロジェクトが、2400兆円の価値をゼロから生み出したのです。

マーク・ザッカーバーグ
マーク・ザッカーバーグ(写真=Jeff Sainlar/Meta/CC-BY-SA-4.0/Wikimedia Commons

さて一方で、日本の社会で「23歳の若者」というのは、典型的には四大卒の新入社員ということになりますが、私たちがこの「新入社員」にどのようなイメージを抱いているかというと、率直に言って「まず使い物にならない」というのが正直なところではないでしょうか。

日本における23歳の価値

日本企業のほとんどが採用している職能等級制度を確認すれば、それがよくわかります。

新入社員ということは、非管理職等級の一番下ということになりますが、では、この等級がどのように定義されているかというと「経験なし、スキルなし、知識なし」の「ナイナイ尽くし」であり、したがって担える責任の範囲は極めて限定的で、育成の目標も「イノベーションの実現」「社会的インパクトの創出」などでは当然なく、「業務の基礎を学び、組織のルールや仕事の進め方を身につける」こと、つまり「一人前の社会人になるための訓練」に置かれているのが実情です。

職能等級制度には、日本社会が抱いている「時間・経験の量は能力・成果と線形的に比例する」という世界観がよく表れています。そもそもからして、日本企業の多くが長らく依拠している年功型昇進というシステム自体が「経験年数に応じて能力や成果が上がる」という人間観をベースにしています。

しかし、現実の世界を見てみれば、いまや起業にチャレンジし、社会の変革をリードしているのは20代の後半から30代前半の人々なのです。