アリストテレスも孔子も保守を説いた

この保守主義というのは、実はかなり昔から存在してきました。例えば、哲学者のアリストテレスは、「道徳や政治は自然科学とは異なり、特別な専門家が欠如している」とし、「これらの領域においては世代を超える人間の経験が主要な知識の源である」と語っています。

つまり、道徳や政治は科学ではないので、人間の経験を重要視しましょうと言っていたのです。経験とは、知恵やトライアンドエラーの積み重ねだからです。

さらに、中国の孔子が示した政治制度の崩壊への懸念は、慎重で保守的な政治観をもたらしました。孔子の教えは権威と階層を強調することが多いのですが、これもまさに保守主義です。経験則やそれまでの仕組みをむやみに破壊するのは危険であるということです。