最適な睡眠時間は、翌日のアウトプットでわかる
「人は1日7〜8時間は眠らないといけない」
そんな話を聞いて、眠れない夜に不安になる人は少なくありません。
歳をとると、朝早く目が覚めたり、夜中に何度も起きたりします。こうした眠りが浅くなる現象は自然な変化です。
そこには、脳内のセロトニンの減少や、脳機能の変化、日中の活動量の低下などが関係していると考えられています。
たしかに、国内外のガイドラインでは「65歳以上の理想の睡眠時間は7~8時間」と示されています。
しかし、これはあくまで“平均値”です。睡眠には個人差があります。6時間で元気な人もいれば、8時間必要な人もいる。
大切なのは「翌日困っていないか」、それだけです。
自分にとって最適の睡眠時間が知りたければ、連休や長期休暇のときに試してみてください。6時間か、7時間か、8時間か。翌日の体調が一番いい時間を探せばいいのです。
話す、書く、聞くのアウトプット健康法をしてみて、一番調子が出るのはどのくらいの睡眠時間か。それを基準にしてもいいでしょう。
昼寝も同じです。
30分がいいのか、1時間がいいのか、自分で実験してみて、体感した快適な時間、それが適切な昼寝の長さとなります。
不眠そのもので死んだ人はいない
私は長年、朝5時に目が覚め、そのまま原稿を書いていました。短時間睡眠でもまったくアウトプットできていたのです。
ところが最近は、夜10時に寝て朝7時に起きています。夜中に2、3回起きるのは頻尿の影響でしょう。それでも日中は普通に活動できているので、気にはしていません。
そもそも、日本人は「寝なければならない」という強迫観念が強すぎます。不眠そのもので死んだ人もいません。
ただし、例外があります。
入眠障害(寝つきが悪い)、中途覚醒(夜中に何度も目が覚める)、早朝覚醒(朝早く起きてしまう)に加え、日中に強い倦怠感、意欲低下、食欲低下がある場合は、不眠症やうつ病の可能性も否定できないでしょう。
とくに高齢者では、早朝覚醒はうつ病の初期症状であるかもしれません。
その場合は、医療の助けを借りるべきです。
ただし、睡眠薬の使い方には注意が必要となります。多くの睡眠導入剤は「寝つきをよくする」薬であり、眠りを深くするわけではありません。
依存性もあり、高齢者ではふらつきや転倒の原因になります。転んで骨折すれば、そのまま寝たきりになる危険もあります。

