第4優先:耐久消費財

最後にもうひとつ考慮したいのが、耐久消費財である。自動車、自転車、スーツ、各種の衣料品、テレビ、エアコン、冷蔵庫、洗濯機などの家電、スマートフォン、パソコンなども、ナフサ不足の影響を次第に受ける可能性がある。むろん、こうした製品を日頃から備蓄することは難しい。そろそろ買い換えようかな、と思っていたモノがある場合、その時期を早めるといった対応を、今回の危機対策で検討するとよいだろう。

繰り返しになるが、今回の危機が長期化した場合、次に何がなくなるのかを予測することはできない。無くなるモノを予測して準備するのではなく、無くなると困るモノを考えて、優先順位を付けた上で確保をする、という考え方が肝要なのだ。もちろん、影響が小さいまま原油危機が解消する可能性もあるし、できればそれが一番望ましい。危機があってもなくても必要なモノについて、在庫や予備を持てるようにするとよいだろう。

ライフスタイルそのものを「備える暮らし」にするべき

日本は世界有数の災害大国である。地球上で発生する自然現象・自然災害の何割かが集中する、いつでもだれでも被災者になる地域であると言える。

今回の原油危機がいつまで継続するかの予測は難しいが、社会が継続する限り一連の危機は必ず終息する。しかし、日本に居住する以上、「次」の災害への備えは常に必要である。

大地震や水害への備えであれば、3日分の飲食物などを備えることが対策になるが、この原油危機においては、なくなる可能性のある「モノ」の種類が多すぎる。

備蓄による対策が極めて難しく、まともに対処することができないのである。

さらに言えば、今回のような「ある日突然モノが買えなくなる」状況というのは、原油危機以外でも起こりうる。例えば大地震や大規模水害、超巨大噴火、日本周辺での有事、強毒性の感染症パンデミックなど、この先いくらでも起こりうる事態とも言える。

今回のような「物が買えなくなる災害」も、定期的に生じ続けているリスクであり、終息したとしてまた必ず生じる危機である。お店に行けばいつでも必要なモノが買える、ウェブで発注すれば翌日には納品される、この便利な社会が永遠に続く保証はなく、何なら明日大地震が生じて崩壊する可能性すらあるのだ。

そのため、対策を講じるにしても、今回の原油危機だけに備えるのではなく、ライフスタイルそのものを「備える暮らし」にするとともに、企業の場合は経営方針を「レジリエンス経営」に寄せることで、「今回の原油危機にも、ついでに備える」体制を目指すことを推奨する。

わが家にとって、わが社にとって、特に重要なモノを普段から確保することで、「常に備える」ライフスタイル、強靱な経営方針を身につけて欲しい。どうせ使うモノを、使い切れる範囲で、日頃から少し多めに確保し続ける。たったこれだけで、今回のような危機にも対処できる体制を構築できる。今日の帰宅時に、歯ブラシを1本余計に購入するところから、ぜひ始めて欲しい。

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