台湾有事の「選択」を国民に語れ
さらに高市首相は、オーストラリア、カナダ、主要な欧州諸国、そしておそらく韓国やインドと、危機対応、制裁計画、軍事支援の選択肢について定期的な協議を制度化する必要がある。政府はまた、党派的な分断を乗り越える国家的なレジリエンスの仕組みを構築し、上記に挙げた台湾海峡を巡るリスクでの「選択」について、日本国民に社会化(認識の共有)を図るべきだろう。
もうひとつ重要な戦略がある。それは中国を完全に孤立させないことである。そして、もし北京が建設的に関与し、海洋における強制をトーンダウンさせる意思を示すのであれば、高市首相は中国での首脳会談をためらうべきではない。
各国と構築した連携に裏打ちされた北京訪問は、責任あるステークホルダーとしての日本の役割を世界に示すことになる。それは、日本の戦略が敵対的な封じ込めではなく、すべての国が強制の恐怖なしに繁栄できる、安定したルールに基づく均衡を確立することであるというシグナルを送ることにもなる。
高市首相が東京の快適な場所から外交問題をうまく管理しているという国内の認識は、戦略立案上も危険な幻想である。21世紀において、国家の影響力は、国際舞台における積極的かつ物理的な関与に正比例する。
日本は計り知れない潜在的な力を持っている。高度に洗練された経済、高度な技術力、極めてプロフェッショナルな自衛隊、そして世界的な親善(グッドウィル)の深い蓄積である。
しかし、これらの資産は、ステイトクラフトを通じて積極的に展開されなければ事実上無用である。もし高市首相が世界の舞台に足を踏み出すことを怠れば、つまりASEAN、ヨーロッパ、そしてインド太平洋の国々のテーブルに着くことを怠れば、日本はこの地域で最も信頼されるパートナーとして苦労して得た地位を失うことになるだろう。
この多極的な複雑さの時代に勝利するためには、高市首相はネオ・ミドルパワーのリーダーシップの役割を引き受け、日本のビジョン、資源、そして安定への揺るぎないコミットメントを、世界の首都に直接もたらさなければならない。
絶え間ない対面での外交を通じてのみ、日本は国益を確保し、民主的な隣国を保護し、不安定な地政学的状況において日本が指針となる力であり続けることを保証できるのである。

