アルコールの代謝の過程で重要な役割を果たす栄養素は何か。医師の溝口徹さんは「お酒を飲めば、アルコールの代謝に大量に使われるため、不足する栄養素がある。この栄養素が不足すれば、代謝がスムーズにいかないため、毒性の強いアセトアルデヒドが体内に長くとどまることになる」という――。
※本稿は、溝口徹『お酒の「困った」を解消する最強の飲み方』(青春出版社)の一部を再編集したものです。
アルコール代謝のしくみ
「お酒に強い、弱い」に大きくかかわっているのがアルコールの代謝である。ここで、アルコールがどのように代謝されるかについて説明しよう。
ポイントとなるのは
・アルコール脱水素酵素(ADH)
・アセトアルデヒド脱水素酵素〈1型、2型あり〉(ALDH)
の2つである。
アルコール飲料の主成分は非常に低分子なエタノールであるが、以下、「アルコール」と表記することとする。アルコールの特徴は、代謝されずそのままの形で細胞膜を通過することである。つまり、吸収を抑制することができず、あればあるだけ入ってしまうというわけだ。
体内に入ったアルコールは、すぐに胃腸から吸収され、その大部分が肝臓で代謝される。そこでアルコール脱水素酵素(ADH)によって、毒性の強いアセトアルデヒドという物質に分解される。
アセトアルデヒドは、アセトアルデヒド脱水素酵素(ALDH)によって、無害な酢酸に分解される。酢酸は末梢に運ばれ、水と二酸化炭素となって、尿と呼気で体外に排出される。


