「ネオ・ミドルパワー外交」とは何か

これを実行に移すために、首相は各国への訪問を早急に拡大すべきだ。東南アジアは、この外交的至上命題の「グラウンド・ゼロ(爆心地)」である。ISEASユソフ・イサク研究所が発表した権威ある『東南アジアの現状2025年調査』によれば、日本は依然としてこの地域で最も信頼されている主要国であり、回答者の66.8%の信任を得ている。

ただ、調査を注意深く読み解くと、この地域が日本の最大の戦略的資産であるのと同時に、最も差し迫った脆弱性も持っていることも明らかになる。地政学的な地殻変動に関する厳しい警告も含まれているのだ。

鍵は中国だ。同国はこの地域で最も影響力のある経済的・政治的・戦略的勢力であり続けているが、南シナ海における攻撃的な行動への不安(ASEANの回答者の51.6%が地政学的懸念のトップに挙げている)が主な要因となり、高いレベルの不信感(41.2%)に直面している。