一度に大量ではなく、こまめに少量の水を

水をひとくち飲むことは、その量の多少にかかわらず、血流を高め、内臓の働きをうながすことで自律神経への負担を軽減します。

少しずつでもいいので、水をこまめに補給することで副交感神経が優位になり、リラックス効果を得ることができるのです。

しかし、一度に大量の水をガブ飲みするのは、体液バランスを崩すのでおすすめできません。あくまで「こまめに少量の水をとる」ことが大切です。

つまり、「のどが渇いたから飲む」のではなく、「のどがとくに渇いていないうちから、こまめに水分補給をする」のを習慣づけることで、疲れにくくなるのです。

デスクには、つねにミネラルウォーターを、暑い時期にはスポーツドリンクを常備しておきましょう。

とくに、昨今のオフィスでは、一年中季節を問わず空調がつけられています。そのため、必要以上に空気が乾燥しています。だからこそ、水分補給をおろそかにしてはいけません。

水を飲む女性
写真=iStock.com/Manuel-F-O
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そして、トイレに行くためにせめて1時間おきに一度「立ち上がる」ということが、とても大切です。

長時間座り続けていると、腎臓に行く血流が10%も落ちることがあります。なぜこうなるのかというと、イスに座った姿勢では、鼠径部(お腹側の足の付け根部分)を折った状態になっているためです。

これは、体にとっては意外に大きな負荷となります。

「同じ場所で、同じ姿勢のまま」は危険

血液は、つねに流動していることで、凝固することを防いでいます。しかし、座りっぱなしでいると、下肢の細い静脈の血液の流れが悪くなります。すると、疲労物質の元となる老廃物が排出されない状態になってしまいます。

この状態が命を脅かすレベルにまで深刻に進んだのが、飛行機内で起こる「エコノミークラス症候群」です。

下肢の血流があまりにも滞ると、血液が固まって塊になった「血栓」ができます。そして、その血栓が移動して肺の血管に詰まると、肺塞栓症を起こし、息苦しさや胸の痛みを感じ、倒れてしまうわけです。

これは、飛行機に乗っているときだけになるとは限りません。

長距離ドライバーやタクシー運転手のように、長時間座った姿勢を維持しなければならない職業の人が、このエコノミークラス症候群になって命を落としたという例もあります。

「同じ場所で、同じ姿勢のままほとんど動かずにいる」ということは、人間にとってとても危険な状態なのです。

これは、オフィスでデスクにかじりつくようにして、ひたすら座りっぱなしで働いている人も同じことです。