ロボットに先がけてやってくるフィジカルAI

さて、ここで時間を2026年に戻してみます。

テスラがロボタクシーの販売を始めるのが今年、2026年のどこかの時点になると期待されています。

実はフィジカルAIの中で最も実用段階に近いのがこの自動運転車です。ヒト型ロボットと違って指先の器用さは求められません。ただただ車を安全に運転できれば商品として完成です。

すでに営業運転を始めているグーグルのウェイモと違い、テスラのロボタクシーは「自動運転2.0」と呼ばれる開発手法でかつカメラだけの情報を頼りに運転をする方法で開発が進められています。

このやり方の利点は2つあります。

ひとつは完成段階でコストが低くなること。ウェイモの自動運転車はレーダーやライダーといったセンサーをたくさん搭載するのですが、ロボタクシーではそのコストがかかりません。

もうひとつの利点は自動運転2.0方式ではデータ学習量がある閾値を超えると幾何級数的に性能が上がることです。つまり今のテスト運転段階でテスラの自動運転がたとえウェイモよりも劣っていたとしても、その能力は急速に高まるのです。

テスラ社が開発中の自動運転車「サイバー・キャブ」。通称ロボタクシー
テスラ社が開発中の自動運転車「サイバー・キャブ」。通称ロボタクシー(写真=Ulkl/PD-self/Wikimedia Commons

株、不動産に代わる新たな投資

おそらく今は自動運転の性能向上待ちの状況ですが、いずれ商品としてアメリカ政府に認可されるでしょう。たとえ当初の運転はつたなかったとしても1年後にはその運転性能は幾何級数的にうまくなります。

このようにして2027年頃にはテスラのロボタクシーはアメリカ各地で営業運転を開始する可能性があるのです。

「でも私には関係ないかな」

と思うかもしれませんね。こう考えてみてはどうでしょうか。

イーロン・マスクは2人乗りのロボタクシーを3万ドル未満で販売するとしています。日本円で450万円程度という価格です。これをまだ発売直後でみんなが様子見をしている段階であなたが購入したらどうなるでしょうか?

「銀行の定期預金を取り崩せばそれくらい造作もないけれども、日本に持ってこられないよね」

その通りです。ですから購入したロボタクシーはサンフランシスコで管理してくれる代理人に預けましょう。

日本人でアメリカの不動産に投資をする人は、現地の不動産管理会社に物件を預けて管理してもらいますよね。あれと同じ形で、ロボタクシーを現地の管理会社か管理人に預けて、ロボタクシーとして走らせてもらうのです。