年齢を重ねると起こる腎機能の低下を押さえるにはどうすればいいか。医師の牧田善二さんは「腎臓にとって、大事な膜を破壊し、血管もダメにする憎むべき大敵がいる。ブドウ糖とタンパク質が結びつくことで生じる、非常にタチの悪い老化促進物質だ」という――。
※本稿は、牧田善二『腎臓 人工透析にさせない最強の医療・食べ方』(三笠書房)の一部を再編集したものです。
血液の濾過機能に、大ダメージな3要因
血液を濾過するために、とても大事な腎臓の膜。その膜に、穴が開いたり目詰まりを起こしたりしてしまう原因は、いったいどこにあるのでしょうか。
ひとつは「加齢」です。
ネフロンは、残念ながら加齢とともに減っていきます。そして、失われたネフロンは再生しません。
具体的な数字を挙げると、60代以降は20代の半分くらいになるといわれています。若いころに、片方100万個、合計200万個持っていたとしたら、高齢になっただけで、すでにその半分はなくなっているわけです。
ただ、ネフロンはとても重要なだけに、もともとたくさん持っているので、半分になったとしても血液濾過は問題なく行なわれます。だから、平均寿命が今よりずっと短かった時代には、腎臓が問題になることはほとんどありませんでした。
しかし、人生100年時代となると、そう簡単にはいきません。徐々にネフロンが減っていっても、なんとかギリギリ足りて一生を終えることができればいいのですが、いよいよ足りなくなれば、血液濾過ができない腎不全に陥ります。
ここまできたら、透析か腎臓移植かしかありません。
先の記事でもふれたように、腎臓の機能を測る手段のひとつ「eGFR」は、「血清クレアチニン」の数値に、性別と年齢を加味して算出します。つまり、年齢を重ねれば、どうしても腎機能は落ちていくことが前提になっています。

