非常にタチの悪い老化促進物質
腎臓のみならず、私たちの体中に炎症を引き起こす代表的な物質が、AGEです。
AGEは“Advanced Glycation End Products”の略で、「終末糖化産物」と訳されます。
その正体を簡単に言うと、ブドウ糖とタンパク質が結びつくことで生じた、非常にタチの悪い老化促進物質です。
米飯やパン、麺類などの炭水化物も含め、糖質を摂取すると、それはブドウ糖に分解され、小腸から血液中に吸収されます。
一方で、私たちの体は、筋肉、内臓、血管、皮膚、髪……と、どこもかしこもタンパク質でできています。だから、血液中にブドウ糖がたくさんあると、悪性物質AGEもどんどん産生されます。
慢性炎症がシワ、認知症、がんを引き起こす
では、この悪性物質AGEは、体の中でどういう悪さをするのでしょうか。
主にコラーゲンなどのタンパク質にくっついて変性させます。変性というのは、まだまだ表現が甘いかもしれません。ボロボロにするというほうが実態に近いでしょう。
当然のことながら、AGEは腎臓の膜のコラーゲンにもくっつきます。
すると、これを除去するためにマクロファージという細胞が出てくるのですが、その細胞表面にある「AGE受容体」がAGEに結合するときに炎症が起きるのです。
こうしたAGEを原因とする炎症は、体中で起きます。皮膚で起きればシミやシワになるし、脳で起きれば認知症の原因ともなります。がんもまた、多くが慢性炎症によって引き起こされます。
動脈の炎症は動脈硬化を起こし、心筋梗塞や脳卒中の原因となります。もちろん、腎臓の細かい血管もボロボロになります。
腎臓にとってAGEは、大事な膜を破壊し、血管もダメにする憎むべき大敵なのです。


